自家用車を持っていますか?
都会に住む人でないのなら
使用頻度はさておき自分の車を持っているのではないでしょうか。
私は、地方都市の辺縁に住んでおり、当然のように車を保有していました。
なんなら、2台目の購入を検討していたこともあります。
私は、これまで車は必要なものだと認識していました。
生活必需品だと考えていました。
通勤にも車を使っていたし、少し出かける際や、買い物も車です。
生活の中心に車があったと言っても過言ではありません。
しかし、あるきっかけで車の重要性が急落していることに気付きました。
マイカー通勤から自転車通勤に変わったのです。
自転車通勤によって気づいたこと
・車の使用頻度が激減 【毎日→週1、2回】
・月々のガソリン代が減少 【給油スパン:週に1回→月に1回】
・意外と自転車通勤は楽
車は所有しているものでも最も高価なモノで、とても大切に扱っていました。
ガソリンは常に満タンを意識していたし、洗車も最低でも月1回は行います。
洗車が趣味のようになっていた時もありました。
しかし
自転車通勤を始めて半年ほど経過したとき、私の車への対応に変化が見られます。
その半年の間は、洗車に一度も行っていません。
ガソリンを入れる時も金額指定で必要ぶんだけ入れるようになりました。
なんならエンプティランプが灯ることなんて日常的に発生するようになりました。
私のなかで車の重要性が下がったのです。
もちろん
雨の日は車を重宝したし、買い物など荷物が大きな時も車を使っています。
しかし、日常使いとして使用する頻度は、当人が実感するほどに減りました。
「車がなくても生活できるんだな」
車がないなら、ないなりに生活はできるという可能性に私は気付きました。
そこで私は一つの仮説を立てて、検討することにしました。
「自家用車を手放してもても、今の私の生活は問題なく過ごせるのではないだろうか」
これは自動車が当たり前の生活をしている私にとってはショッキングな議題です。
冷静に慎重に一つずつ検討しなくてはいけません。
車の持つメリットとデメリットを検討してみた
自家用車を持つメリット
① 雨に強い
② クーラーが効く
③ 大人数を一度に移動できる
自家用車を持つデメリット
❶ 所有するコスト
❷ 運転するリスク
❸ 保管する場所
ではそれぞれ詳しく考えていきましょう
①の雨に強いのは非常にうれしい利点です。
全天候型の乗り物は普及しているものでは、自動車ぐらいでしょう。
もちろん
気合を入れれば、雨合羽を着て自転車に乗ることもできるし、
バイクだって我慢すればいいだけです。
しかし
車なら雨でも濡れないです。
このメリットはかなり大きいですね。
②のクーラーが効くのも素晴らしい。
エアコン設備はいまや日本国内の屋内ならどこでも当たり前の設備です。
しかし、乗り物となると種類は減少します。
まず、密室となる車体を有して、エアコンも内蔵されている乗り物も車くらいでしょう。
エアコンは移動中のストレスをかなり減少させてくれる設備です。
③の移動人数に関しても大きなメリットです。
軽自動車であっても大人4人を運ぶことができます。
この人数の多さはなかなか他の乗り物では難しいですね。
自転車1台に何人も乗っているサーカスを見たことがありますが、あれは特殊技能であり、しかも日本の公道では実施できません。
改めて列挙すると、車にはかなり優秀な利点が多いことがわかります。
天候にも左右されず、公共交通機関の発達具合にも影響されず、他の人も運ぶことが可能。
考えれば考えるほど普及している理由も明白であり、手放すという考えの方が異端でしょう。
メリットがたくさんあった一方で、悪い面も見なくてはいけない。すぐに思いつくことと言えば、コスト、リスク、場所でしょうか。
❶自動車を所有するコスト
自動車を所有するにはお金がかかります。
お金がかかるのは当然のことですが、一度に支払う購入金額などに比べて、
維持費や保険費用などのランニングコストは非常にわかりにくい。
そしてわかりにくいまま車を所有していくことになります。
今回は、私が所有していた排気量1300㏄のコンパクトカータイプの場合で概算を計算してみましょう
燃料費 燃費15㎞/ℓ 走行距離500㎞/月 レギュラーガソリン価格160円/ℓとすると
500÷15×160 ≒ 5333 円/月
車検、自賠責保険代 2年ごとに10万円
100000 ÷ 24 ≒ 4166 円/月
税金 普通自動車税 年間30500 円
30500 ÷ 12 ≒ 2541 円/月
任意保険代 年間13万
130000 ÷ 12 ≒ 10833 円/月
毎月約23000円の維持費が必要になります。
月3万円のお小遣い性会社員が、もし自分のお小遣いから手出しでマイカーを維持しているのであれば、絶望的な数値です。
それくらい車の維持にはお金がかかるのです。
ここにさらに洗車費用やパーツ交換費用が随時必要になります。
もちろん
軽自動車の方が燃費の良い車種も多く、メンテナンス費用もかからないことが多いでしょう。
ここでさらに問題なのが、私がコンパクトカーに乗っていた理由です。
私の車種選択理由は【ナンバープレートが黄色はダサいから軽自動車に乗らない】です。
こんな理由でランニングコスト割高な車種に乗っていたことを顧みると非常に恥ずかしいですね。
というよりも、同じような理由でコンパクトカーを選んでいる人は多いのではないでしょううか。
市中を見回すといたるところにコンパクトカーがあります。
軽自動車のナンバープレートが絶妙にダサい黄色なのは国の策略で、私たちは思惑通りに見た目の良いコンパクトカーをえらび、高い税金を払わされているのかもしれないですね。
❷運転するリスク
自家用車は大変便利な乗り物である一方、大きなリスクも伴う乗り物でもあります。
交通事故のニュースは毎日のように目にするし、死者を伴う事故が起こることもしばしばです。
数100kgもある塊が数10㎞/時で動いているのだから当然危ないでしょう。
そして、その危険度から道路交通法はすごく厳しいものになっている。
そもそも免許とは、『してはいけないことをする許可を得ること』です。
ある一定の安全性が技術によってもたらされたとしても、
自動車というのは簡単に人を殺傷できる重量と速度を持つ乗り物には変わりありません。
最近は、高齢者による事故がニュースでよく扱われ、免許返納の話も耳にするようになりました。
高齢者に限った話ではなく、そもそも車の運転というのは意外と難しいです。
毎日運転していた時は、全然気にならなかったですが、
運転する頻度が減少した途端に、運転することが難しいと感じるようになりました。
バック駐車は一回で入らなくなったし、車幅感覚も把握できにくくなったのです。
これまでは、道路交通法違反で警察にお世話になったことは何度もあります。
30日の免許停止になって、1日に短縮してもらうための違反者講習に参加したこともあります。
しかも、高速道路で覆面パトカーを追い抜いての速度違反が決定打になりました。
昔といっても数年前の出来事です。
捕まると警察が憎らしいですね。
しかも道端でパトカーに出会うと悪いことをしていないのにドキッとしてしまうようになります。
「なんでこいつらはこんな暇なことをしてんだ?」
と思うこともしょっちゅうです。
毎日当然のように乗っていると危険度がわからなくなります。
交通機動隊の警察官は、凄惨な事故現場を目の当たりにしているから、事故を見たことがない一般人より交通ルールの重要性を知っているという話を聞いたことがあります。
自動車はコントロールできないと危ない乗り物という大きなデメリットを心に留めておく必要があるでしょう。
❸保管する場所
なんといっても自動車は大きくて重いです。
自家用車を保管するには一定の広さ以上が必要です。
賃貸住宅であれば、住居費用と追加で駐車場代が必要になります。私の住む地方でも数千円かかるし、都市部に行けば駐車場代だけでもっとかかるでしょう。
東京なんて車を保管するのだけで大変なことになるかもしれません。
車にこだわりを持つ人なら、カーポートも欲しくなるかもしれません。
自動車は便利だが、存在するだけで場所をとり、そのスペースには設備費がかかります。
※謎の車庫証明
これは正直よくわからないです。
アパートでも車庫証明が取れたし、実家の畑でも車庫証明は取れました。
警察署に行ってハンコもらうだけで終了でした。
何してるのでしょう?
今回は自家用車を所有するメリットとデメリットを考えてみました。
メリットは分かりやすく、デメリットは見えにくいものでしたね。
では次回は車そのものとしての価値を考えてみましょう
自家用車の価値って?
車を所有している状態から手放すときは、すごくもったいない気持ちになります。
手放すのが惜しいですね。
惜しくなるといことは、私が価値を感じているということです。
では、車の価値そのものに焦点を置いて検討をしてみましょう。
大前提として
一般的に価値のあるものとはなんでしょう。
ここでは、価値をその物の金額と決めて考えていきます。
あるモノを手に入れる時、お金を支払い手に入れることがほとんどでしょう。
つまり
手に入れた時の価値はその時支払った金額です。
では、所有しているモノの価値は誰に決定権があるのでしょうか。
モノの価値を金額とした場合、モノの価値は取引をすることで生まれます。
私が持っているモノを誰か欲しい人に売る時にそのモノの価値が決まるのです。
ということは
今私が所有しているモノの価値は、私が決めるのではなく、
それを欲しい誰かとの取引により決まるのです。
これは寂しい事実ですね。
私が100万円の価値があると言い張っても、誰かが100万円でほしいと言わない限り取引は成立しません。
私の思う100万円の価値というのは絵空事になってしまいます。
モノの価値は取引の際に決まるということまでわかりました。
では、私が所有するモノは二つの取引に挟まれていることもわかります。
手に入れるための取引と手放すための取引です。
おおよそのモノは二つの取引の間で私の所有物として存在しているということは、私は所有物に対して二つの価値(金額)を知ることになります。
そして所有者は、その二つを比べることができます。
二つの比較をすることで生まれるのが資産と負債という概念です。
資産 購入金額 < 売却金額
負債 購入金額 > 売却金額
基本的に、購入金額より売却金額が上回る場合は、モノの需要が供給を上回っている時です。
プレミア価格になるコンサートのチケットなどが良い例でしょう。
では
私の車はどちらにあたるでしょう?
普通の自動車で、そもそも中古で購入したものです。
車そのものがレアな場合や売却ルートを確保していないかぎり、売却金額が購入金額を上回る取引をするのは素人にはできないでしょう。
つまり、私の車は負債に分類されてしまいます。
そもそも、購入したときに私は売却するときのことなど考えていません。
走行距離15万キロくらいまで乗って、また買い替えるための下取りに出すくらいの気持ちで買いました。
車を手放すことを考え始めてから、私の車は負債だということを理解しました。
実際に代替手段を考えてみよう
ここまで自動車を保有するメリットとデメリットを考えてみました。
分かりやすいメリットとわかりにくいデメリットの対比ですね。
今までしっかりと恩恵を受けていたため、不便な生活に戻ることには抵抗があります。
車を所有せずに利便性の恩恵を受けることは可能でしょうか。
対策を考えてみることにしましょう。
対策1 車以外のモビリティを検討してみよう
私のほとんどの生活範囲は一人で移動します
結局一人乗りのモビリティで良いということですね
まずは人力 → 自転車
次にエンジン → バイク
最低限のバイクと言えば、原動機付自電車である。
原付も雨がしんどい → マクドナルドのデリバリーでよく目にする乗り物
3輪の屋根付き【ジャイロキャノピー】
これ以上の機能が必要であれば車を使う方が良いでしょう
では、車に乗るには所有する以外に方法があるでしょうか。
対策2 どうにか車を所有せずに使う
それでも車に乗りたくなったら所有しないという選択肢も最近は充実してきました。
・レンタカー
・カーシェアリング
・カーリーす
探せばすぐにたくさんの選択肢が出てきます。
インターネットが発達した現代に感謝ですね。
対策3 タクシー、バスを使う
車を持ってる時は気にも止めなかったですが、意外と家の近くにバス停があります。
そして意外とバスは走っています。
もちろん1時間に1本ほどですが、ないよりはマシです。
最近はバスの利用者が減ってきて廃線となる路線バスの話も聞きますが、積極的にバスの利用もしていきたいですね
あとは、そもそもタクシーでいいのではという大問題です。
タクシー移動なんてどんなお偉いさんの使い方かと思いますが、自家用車のコストは丸裸になっています。
使用回数が少ないのであれば、十分選択肢になってくるでしょう。
すぐタクシーが捕まるようなサービスが普及してくれると利用しやすくなりそうです
正直、想像していたよりも多くの選択肢が存在しています。
私が最初に自家用車を買った時よりもモビリティサービスは充実しているのではないでしょうか。
対策を5つ列挙しましたが、他の手段もあるでしょう
今回の5つだけでも十分車を所有しないことは現実的な選択肢となりえることが判明しました。
車を手放すことにした
改めて私の現状を整理しましょう。
通勤 自転車
買い物 自家用車
公共交通機関 最寄りバス停 歩いて10分
私は、毎日自動車を必要としていないです。
使うとしても休日だけで、公共交通機関も使用できる環境です。
私は車を手放すことを決めました。
【私の選択】
私は、自家用車を手放して生活してみることにしました。
必要になったらまた買えばいいのです。
そこで初めて売るだけのために中古車買い取り店を訪れました。
買取価格が必要だったわけでも、得たお金で何かしたいことがあるわけでもないです。
店員の方も売却目的を不思議に感じていたようでした。
公共インフラが発達している都市部ならまだしも、私の住む地方都市の辺縁では、車は必需品であるとの考えが根強いです。
「車を手放すだけなんて、変な客が来たもんだ。」
と思っていたことでしょう。
長年乗った中古車ですが、意外と価格が付くものです。
そして、いざ手放すとなると惜しくなります。
売買契約書にサインするときは、後ろ髪を引かれたし、今後の車なしの生活に恐怖も覚えました。
提示金額は購入金額よりも大幅に低下しており、車は財産ではなく、負債であることを思い知りました。
後日談
車を手放すことを決断し、買取見積もりをもらった直後に車の側面を擦ってしまいました。
買取査定のやり直しを実施し、かなり減額をくらいました。
今まで擦ったことがなかったのに、急にどうしたものでしょう。
モノに対しての思い入れが無くなることで、無意識に粗雑に運転してしまったのでしょうか。それとも、手放すことへの車の恨みが手元を狂わせたのでしょうか。
同じような事態になる方がいないことを祈ります。
【新しいモビリティの導入】
ホンダのジャイロキャノピーを中古で購入した。
なんといっても屋根がついてる魅力は大きいです。
雨の日が自転車だけだと非常につらいですから。
個人的に最強の一人用の乗り物は自転車だと考えています。
自転車はかなり完成された乗り物で、有名漫画『弱虫ペダルの』から引用すれば【人力で最速】です。
また、近年さらなる進化が実装されています。
Eバイクの登場です。
電動アシスト自転車は前から存在していたが、いかんせんダサかったです。
最近はクロスバイクタイプの電動アシスト付きも増えてきたのでダサイ路線からも逸脱するでしょう。
雨が降らなければ最強です。
車を捨てた方が他の乗り物への興味が湧いてきました。
今後のさらなる作戦としては、少人数を運べる屋根付きのモビリティを検討したいですね。2人か3人乗ることができて、屋根がある小型モビリティです。
インドやタイなどの国で見られるトゥクトゥクのような乗り物を所有してみたいですね。
また、複数人が乗れて安全なモビリティという点では、ドアがついている自動車が良いとも思います。
今回は車を手放すことを選択したが、家族が増えたり、引っ越しをしたりして私を取り巻く環境が変われば車の重要性も変わるでしょう。
そうしたら車を購入しましょう。
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